「ムーン・ゴースト」感想
短い、あまりにも短いぞ……
もっと壮大な展開、例えばイベントホライゾンに入ってシンギュラリティを超えてもう一つの宇宙にたどり着くとか思っていたけど、そこまで本格的な SF ものではなく、あくまでも機械と人類の感情の優しさを讃える温かい物語だった。
物語の中に出てくる幽霊は設定上ワープ技術に繋ぐ核心的な存在とされていることは個人的に一番好きかもしれない。考えてみれば、死んだ世界から戻ってきた人は今まで現実上存在しない、要は一度でも死んだら戻ってこられない性質に関してはブラックホールにおけるイベントホライゾンを超えたら戻れない性質に似ている、どっちも去が可能で来が無理の一方通行だから、もしかしたら人が死んだら別の宇宙に行けるんじゃないかとかの思考実験を勝手に楽しませてもらった。
幅が短いせいで、姫子というアンドロイドに感情移入はあまり出来なかったことも自分が本作をあまり好きではない原因の一つ。4098 号としてビナーと過ごす時間はこっちから見ればそんなに長くないのになぜそこまでビナーの死を悲しむのか非合理的に見える、そこを納得出来なくなるとその後の展開が全てどこか現実味を帯びてないように感じてしまう、結局この作品は凡作という評価に繋がる。
あとさぁ、ビナーはセクドルなのに数百年の間ずっと処女っておかしくない??いくらワイオタクらは異常なほどヒロインの処女性にこだわるだってその設定は流石におかしいぞ…
Comments
Comment plugin failed to load
Loading comment plugin