「魔法少女消耗戦線」感想

タイトルとコンセプトは一見抜きゲーに見えるだがシナリオはしっかりしててなかなか面白い、SF要素もある。和泉さんの「生き抜く」シリーズを思い出させる作品。

みのりが隔離された環境の中非人道的な陵辱を受け、何度も希望を潰され精神が徐々に壊れていく途中、また何度も新たな希望を見つけ出して立ち直る愛と希望の物語。まあ魔法少女ものと言えばめちゃくちゃエロいとめちゃくちゃグロいやつがほとんどの今が言うのは揶揄のように聞こえるかもしれないが本作は正真正銘の愛と希望の魔法少女物語です。

そんなみのりにとって最初の希望は光臣、ゲストに完膚なき潰されて一度ドン底に落ちた後イリューシャと七虹に助けられ「友達」という新たな希望を手にした。その後も何度か諦めかけた時2人に助けられまた立ち直る。

天使ルートの場合、イリューシャが死んで、七虹が死んで、みのりが一人になってまた壊れかけた時光臣が現れ辛うじて耐えて正気でいられた。このルートの最後魔法少女牧場でみのりが新人を見て目覚めるシーンは流石に都合がよすぎると思うし納得ができないので特にこれといった感想はない。

月ルートの場合、身体への陵辱こそないが精神は相変わらず追い詰められてる。そしてこのルートでは魔法少女たちの真の敵はエイリアンではなく人間の欲望という歪んだ真実がさらけ出される。巨大システムへ反抗の声すら上げられない一個人の無力さ、権力者の血も涙もない資本ゲーム、科学の進歩という大義名分を被った人権の冒涜、これらすべては「人類は君たちを消費する」の主題につながる。まさに社会という見えない手に囚われ消費される現代人の鏡写し。

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「世界という残酷な腹の中で、消費され、消化され、消されていく。巨大システムの中でおおきなものに飲み込まれ、栄養にされるだけ。」

シナリオについて文句はないがエロ関連について不満点は比較的に多い。

  • シーンが多い割に実用性がかなり低い、これは描写ではなく尺の問題だと思う、毎シーンが短すぎるから完全燃焼ができない。
  • バッドエンドがもっと欲しい。魔法少女ものだぞ?戦うヒロインだぞ?触手だぞ?なんで敗北シーンは雑な一つしかないんだ?
  • 触手シーンが少ない。せっかく魔法少女ものなのにお友達の触手シーンが少なすぎる、半分触手目当てでプレイしたからちょっと不満。
  • 触手なのに謎の白い液体が出ない。これは一番ひどい、あまりにもひどい。ぶっちゃけ気づいた後「は??なんでや???雑な設定を付けてもいいからとりあえず出れるようにしろや」って叫んでしまった。
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