「初めての彼女」感想

なぜ NTR なんていうジャンルが好きな人がこの世に存在するのかずっと疑問を持っていた。
寝取りならわからなくもないけれど、寝取られの場合は正直理解しがたいと思っていた。

それもこの作品をプレイするまでのことだった。

エロゲをやり始めてから十数年様々なジャンルのタイトルを差別せずプレイしてきたけど、ガチな NTR には一度も手を出したことがなかった。だってさぁ…他の男に自分の女を遊ばせるシーンなんて考えてみれば絶対抜けないでしょ?ていうか抜けるかどうかの前にそういうシーンを見るの辛いだけじゃん?
一度試してみた結果、ワイの予想がいい意味で完全に裏切られた。

めっちゃくちゃシコれるんだけど!!!!?!

本作をプレイするきっかけは 2022 年の某エロゲ掲示板に遡る。当時の掲示板上でこのゲームに関する評価がそれなりにいいらしく、心が抉られるという評価をそれなりに見かけられて、公式サイトに行って紹介を見てみたら興味がわいてきてちょうど当時は特にやりたいゲームもなかったからお試しの気持ちでプレイし始めた。
開幕からすごく親近感のあるシチュエーションが目の前に広げられて、多分みんなそんな経験があるんじゃないかなと思う。それで徐々にヒロインの異変を感じながら進んでいて、イメチェンという豹変を経って最後に衝撃の NTR シーンを目撃して主人公視点のルートはそこで終わる。正直にいうと主人公視点の NTR シーンは最初は抜くつもりはなかった、何せ当時 NTR ジャンルは始めてだからエロいというより心が痛むっていう感覚のほうが大きくて抜くどころじゃなかった。そう思っていたけど、結局あのシーンはエロすぎて、無意識に抜き始めてしまった。

そこで、ワイは人生初めて NTR というジャンルの神髄を体感してしまった。
それは自分の女が他の男に遊ばれるのを見ながら、心を痛めながら抜かずにはいられない二律背反の気持ちを味わいながらオーガズムを迎える異様な快感だった。

こんな気持ちを一度知ったらもう戻れない。

いや、めちゃくちゃ引かれることを言ってる自覚はあるけど……マジでそうなんだよ、一度体験してみれば分かるって。てか人類はみんな NTR やれ。

主人公視点ルート終わるとヒロインの秋乃視点ルートに入り、主人公視点では見られないヒロインの心情や葛藤が解明されていて、さらに各シーンのエロさも格段に上がる。
秋乃視点ルートクリア後、さらに自棄ルートが追加されて、多分本作における TRUE エンド?ではないかと思う。
自棄ルートをプレイしてる途中、これってもしかして救済のハッピーエンドがあるのでは?と一度思っていたけれど、結局救済されずどこまでも秋乃は落ちていくだった。ただ最後の最後秋乃は自分が「今が幸せ」と言葉にしていたから、どんな形であれ本人がそう思っていたのでしたらそれでいいんじゃないかと自分は思っている。

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プレイし始めてからクリアまでその間空白の期間も結構あったとは言え 2 年以上経っていて、実際のプレイタイムは 36 時間強。シングルヒロインのエロゲとしてこれほどのボリュームがあるからヒロイン像はしっかり描かれていると思う。自分の中では本作はハイクオリティのシナリオ抜きゲーとして分類されていて、「夏の鎖」「神待ちサナちゃん」などのタイトルと肩を並べるくらいの良作である(「無限煉姦」は抜きゲーじゃないからノーカン)。心を抉れるシナリオとシコれるエロスのバランス融和こそエロゲの醍醐味。
後者については抜きゲーであれば簡単に達成できると思うが、前者を加えると簡単に達成できるものではなくなってしまう。そこで、NTR 要素を加えれば「心を抉る」という要件は比較的に簡単に達成できて、だからこそ NTR を嗜む人はそれなりに多いのではないかと思う。ワイもこれからは積極的に NTR ジャンルの作品に触れていく姿勢を取りたい。

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